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全4回連載 ドローン空撮クリエイター「大前創希」の空撮講座 本番編(第3回)

ドローン空撮クリエイター大前創希氏の空撮連載(全4回)。第1回は、大前氏が空撮クリエイターとして活躍する素地はどのようにしてできたのか、学生時代にさかのぼり彼の人物像にフォーカスを当てた。

第2回から第4回に渡り、6月11日に福岡県東峰村で開催された竹棚田の火祭りの空撮を事例に、さまざまな空撮ティップスをお届けしている。

飛行申請から機体の確認事項などをお伝えした第2回「空撮準備編」に続く第3回は「空撮本番編」。

空撮本番で注意すべき点、そしてよりハイレベルな空撮をするためのヒントをお伝えする。

大前創希直伝 高みを目指すための空撮ティップス 

ー空撮本番、現場でまずやるべきことはなんでしょうか。

まず風速を計って、ドローンが飛ばせるかどうかを確認します。

基本、風速5メートル以上では飛ばさないこと。

といっても、4.7とか4.8でもけっこう強いので、安全を考えると4メートルくらいまでかな。

Image titleドローンを飛ばす前に必ず風速計で風速をチェックする

ーなるほど。風速5メートルとか数字では実感わかないですが、実際はけっこう強いんですね。

風速を計ったら、離陸する場所が平らかどうかチェックしますね。

センサーがセンシティブだから、ドローンが離陸する場所は平らの方がいいですよ。

ー平らな場所が見つからない場合はどうすればよいですか。

福岡県東峰村の火祭りを空撮したときは、周囲が田んぼで平らな場所を探すのが難しかったのですが、現地で台を用意してもらって、そこから離発着しました。

Image title離発着場所が平らかどうかを確認

台などが用意できない場合は、ハンドテイクオフ&キャッチで対処します。

ー離発着時に手で持つわけですね。

そうそう。絶対に無理な体勢での離発着はやめたほうがいいですよ。以前、船の上からドローンを飛ばしたことがあるんだけど、ランディングのときに機体が体勢を崩して海に落ちそうになったのを止めに行ったら、指を切ってしまって。

Image title無理な離発着は怪我のもと

ーうわー、痛そうですね・・・。絶対に無理な離発着は避けたほうがいいですね。

1人オペレーションでやる場合、ハンドテイクオフ&キャッチを想定して、コントローラーにストラップを着けておくとよいですね。ハンズフリーになれるので。

ードローンのバッテリーは常に何個くらい持っていくのでしょうか。

バッテリーはいつも5個持っていきますね。

1個目で機体にトラブルがないか確認します。トラブルがない場合、どの辺りを空撮するのか、どういう構図で撮るのか飛ばして見てみます。

空撮する構図を大枠決めたら、バッテリー2個目に。

2個目では中心となる素材を撮ります。この時点で撮りたい映像を撮影できると気持ちが楽になります。

3個目、4個目は少しトリッキーな撮影に挑戦してみますね。

まっすぐ撮ったところを今度はPOI(被写体を中心に周りながら撮る手法)で撮って立体感を出したり、遠景で撮ったところを近景で撮ったりと。

ーなるほど。同じところでも、撮影方法を変えて表現に幅を持たせるわけですね。

ー1回飛ばし終えると、撮った映像は必ず確認をする。

そう、必ず確認。

ー映像を確認するときはどういう点に注意すべきですか。

1つはドローンのスピードが速すぎないかどうか。

空撮現場では興奮してスピードが速くなりがちなので、撮影した映像を確認して冷静になることが重要ですね。

速くてもいいことはない。特にパンのスピードには気をつけますね。

急なパンやカクカクした動きではだめですから。その点、今使っているDJIのPhantom4のカメラは(Phantom3に比べて)動きがスムーズで助かります。

あと映像の色味。撮影中に見ているiPadと色味は弱いと思ったら「Vivid」をオンにするとよいです。

ー5個目のバッテリーはどうするでんすか。

5個目は予備用。撮影が終わってから、予期せぬ綺麗な風景に出会うことが多くて。

そういう風景って二度と戻ってこないわけで、これまで悔しい思いをしたことが何度かありますよ。

ーすごく綺麗な風景が目の前に広がっていてドローンも持っている、だけどバッテリーがない。それは確かに悔しいですね。

ーバッテリー残量はだいたいどのくらいで帰還させるのがよいですか。

バッテリーが30%以下になったら警告が出るように設定していて、だいたい20%くらいで帰還するようにしてます。

ー帰還の際に「GoHome」機能を使うことも。

そうですね。あとは電波ロストした場合にも「GoHome」するように設定してます。

「GoHome」機能を使うときには、飛ばす環境によって高度を設定することが大事です。

デフォルト設定は30メートルなんだけど、これだと高い木にぶつかる可能性があるから。

環境によるけど60〜80メートルに設定するのがオススメかな。

ーバッテリー5個分で空撮するとなるとデータ量もかなりありそうですが。マイクロSDカードは何枚くらい持っていきますか。

そうだね、バッテリー1個で20分くらいだから、だいたい1時間半くらい飛ばしていることになる。マイクロSDカードは64GBのを2枚持っていくようにしてますね。64GBが2枚あると安心して飛ばせますよ。

Image title

大前創希氏直伝の空撮ティップス本番編をお届けした第3回。次回は空撮後の編集についてのティップスをお伝えする。

大前創希氏の人物像に迫った連載第1回はこちら

大前創希氏の空撮ティップス準備編(連載第2回)はこちら

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