規制を気にせず遊べる小型ドローン 選び方と操縦トレーニング#02

2017.1.23

2015年12月10日に施行された改正航空法により、ドローン飛行に関するルールが定められた。夜間飛行や目視外飛行に承認が必要となるなど規制強化されたが、機体重量が200g以下の場合に加え、屋内での飛行が規制対象外となり、自由度は一部担保された形となった。
つまり「屋内でかつ200g以下」のドローンに限っていえば、規制を気にせず気軽に飛ばすことができるということだ。
外で壮大な景色を撮影するのがドローン飛行の醍醐味といえるが、小型ドローンを屋内で飛ばすのも意外とおもしろい。またドローンを外で飛ばすための準備にもなるので、ドローン初心者にオススメの練習方法だ。
ドローンは小型でも大型でも操縦の基本は同じなので、小型ドローンを十分に操れるようになってから、大きいサイズに移行するのが好ましい。4K動画が撮影できるような上位機種ドローンは10万円を超える。1回目の飛行でクラッシュしたくはないだろう。

規制を気にせず気軽に飛ばせる小型ドローン

「ドローンの選び方と練習方法」の第2回目となる今回は、第1回目に紹介した小型ドローンを使って、室内でできるドローン操縦の練習方法を紹介したい。

超小型ドローン 「FQ777 Pocket drone」(写真上)「PXY」(写真下)(写真提供 株式会社ORSO)超小型ドローン 「FQ777 Pocket drone」(写真上)「PXY」(写真下)(写真提供 株式会社ORSO)

小型ながらFPVで飛ばせるドローンもある小型ながらFPVで飛ばせるドローンもある

ドローン操縦、基礎の基礎は「ホバリング」
ドローン操縦の基礎の基礎は一定の高度を保つ「ホバリング」だろう。

小型ドローンでのホバリングは予想以上に難しいので、慣れるまで多少の時間がかかる。
ホバリングのコツは、ドローンのクセをつかむこと。

安いドローンには上位機種に付いているようなGPSや圧力センサーは搭載されていないので、自動でホバリングすることなく、放っておけばどこかにふらふら飛んで行ってしまう。このクセをつかみ、右に飛んで行くようなら左に、左に飛んで行くようなら右に、と同じ場所に留まるようにクセの反対方向にドローンを戻してやる必要がある。

ドローン操縦には「トリミング」と呼ばれるドローンのクセを修正するちょっとしたワザがあり、これを使うことでホバリングをしやすくできる。ドローンが右に飛んでいくクセがある場合、コントローラー右スティックの下にある左右スイッチの左側を数回押すことで、右に飛んでいくクセをある程度修正できる。

トリミング は右スティックの下と左にあるスイッチで行う(写真提供 株式会社ORSO)トリミング は右スティックの下と左にあるスイッチで行う(写真提供 株式会社ORSO)

前に飛んでいくクセがある場合は、上記写真の右スティック左にあるスイッチの下側を数回押してみると前に飛ぶクセを修正できる。

ちなみに筆者は普段、モード2で操縦しているので、操縦に関する説明は全てモード2を前提にしていることに留意していただきたい。

モード2とは左スティックの上下がドローンの上昇・下降(Throttle)、左右が水平方向の左回転・右回転(Yaw)、右スティックの上下が前進・後退(Pitch)、左右が左移動・右移動(Roll)に対応する操縦モードのことだ。

ドローン操縦、最初の難関は「Head-in」
ホバリングができるようになったら、ドローンを前後左右に飛ばしてみてほしい。ドローンの前方が前を向いている場合は、前後左右の操縦は直感的にできるのでそれほど難しくないはずだ。

しかし、ドローンの前方が後ろを向いた場合、状況は一変する。これはドローンの前方が自分(操縦者)の方向を向いている状況で、前後左右の操縦が全て逆になるということだ。英語では「Head−in」と呼んでいる。文字通りドローンの頭(前方)が自分の方向を向いているという意味だが、このHead-inの状態で自由自在に操縦できるようになれば、基礎レベルを修了したとみなされるようだ。

通常の進行方向 青いライトが前、赤いライトが後 操縦は直感的にできる(写真提供 株式会社ORSO)通常の進行方向 青いライトが前、赤いライトが後 操縦は直感的にできる(写真提供 株式会社ORSO)

Head−inでは、全ての操縦が逆になる(写真提供 株式会社ORSO)Head−inでは、全ての操縦が逆になる(写真提供 株式会社ORSO)

このHead-inでの操縦に慣れるための練習方法がいくつかあるので紹介したい。

まずは直線コースの往復。
屋内であれば、椅子やテーブルを目印にして、ドローンを自分のいる位置から直線で飛ばして、Uターンさせ、戻ってくるというシンプルなもの。行きは簡単だが、Uターンして戻ってくるときが難しい。慣れるまで何度も練習してほしい。
直線Uターンができるようなったら、次は八の字だ。

自分の手前と、少し奥に目印を置いて、縦に八の字飛行する。うまく八の字に飛ばすコツはカーブをうまくさばくことだ。
ドローンの右ターン・左ターンは、前進しながらドローンの方向を変えることで可能だ。モード2の場合、右スティックを前に倒すことで前進し、同時に左スティックを左右に振ることで左右のターンができる。

カーブでの注意点は、ドローンのスピードが高ければ高いほどカーブで遠心力が働き、思い通りにターンできないことだ。そこで、遠心力に対して逆の推進力を得るために、左スティックでドローンの方向を変えると同時に、右スティックでターンする方向に少しだけドローンを傾けることが必要になる。こうすることで、遠心力に流されず、思い通りターンできるようになる。

例えば右にターンする場合、下の写真の矢印が示すように、左スティックを右に傾けると同時に、右スティックも右に方向けることで、俊敏にターンすることができる。もちろん、ドローンが前進する状態を維持したいので、右スティックは前に傾けたままだ。

カーブをうまくさばくコツ(右カーブの場合)(写真提供 株式会社ORSO)カーブをうまくさばくコツ(右カーブの場合)(写真提供 株式会社ORSO)

この縦八の字をうまく飛ばせるようになれば、横八の字に挑戦してほしい。

小型ドローンならではの遊び方
縦八の字、横八の字をうまく飛ばせるようになるには、それなりの練習が必要になる。ストイックな練習ばかりで、ドローンを飛ばすのが苦痛になるのを防ぐために、小型ドローンならではの気分転換になる遊びを紹介したい。

・ビール争奪ドローンバトル 缶ビール編
用意するのは缶ビールと小型ドローン。
缶ビールをテーブルに置き、2メートルほど離れた場所からドローンを飛ばし、缶ビールの上に着陸させる。

缶の上にドローンを着陸させるのは簡単なようで難しい(写真提供 株式会社ORSO)缶の上にドローンを着陸させるのは簡単なようで難しい(写真提供 株式会社ORSO)

簡単に聞こえるが、小型ドローンを缶ビールという限られたスペースに着陸させるのは非常に難しい。友人らとビールを賭けて勝負するので、盛り上がること間違いなしだ。
ビールが苦手なら他の飲み物で試してほしい。

・ビール争奪ドローンバトル 瓶ビール編
缶に着陸させるのに慣れてきたら、瓶ビールを使ったドローン着陸バトルに移行してもよい。瓶の上にドローンを着地させる。着地ポイントはドローンの幅より小さいので、缶とは比べものにならないほど難度はアップする。集中力を研ぎ澄まさなれければ着地させることはできない。着地できたときの達成感がビールの味をさらにおいしくしてくれるはずだ。

瓶やボトルに着地させるのは至難の業(写真提供 株式会社ORSO)瓶やボトルに着地させるのは至難の業(写真提供 株式会社ORSO)

身近にある瓶ならビール瓶でもワインボトルでも、ドローンが着陸するスペースがあるものなら、どの瓶を使ってもよい。

ドローンレースがオリンピックのモータースポーツ部門に追加されるとの噂もあり、今後ドローンレースはスポーツとして広く浸透していく可能性がある。

今回紹介した小型ドローンを使った練習はドローンレースにも十分生かすことができる。ぜひ、小型ドローンを手始めに、レース用ドローンの自作や購入を通じて本格的なドローンレースに参戦することも検討してほしい。

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規制を気にせず遊べる小型ドローン 選び方と操縦トレーニング 第2回

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