キーワードは「エクスポンシャル」ー変革を起こすシリコンバレーの思考方法

2017.1.20

TeslaやUberなど短期間で飛躍的に成長した企業を表現する言葉「エクスポネンシャル」とは

エクスポネンシャルとは

エクスポネンシャルとは数学用語で「指数関数的(exponential)」という意味だが、近年になり米シリコンバレーを中心にTesla Motors、Uber、Airbnbなど「短期間で飛躍的な成長を遂げた企業」を形容するときなどに頻繁に使われるようになっている。

このエクスポネンシャルという言葉をビジネス、社会、テクノロジーの発展の文脈で広げているのが人工知能の世界的権威レイ・カーツワイル氏らが創設した「シンギュラリティ大学」だ。

シンギュラリティ大学は「Be Exponential(エクスポネンシャルたれ)」というスローガンを掲げ、グランドチャレンジ(地球規模の課題)を解決するための基本となる思考方法として取り入れている。

シンギュラリティ大学がエクスポネンシャル思考を基本とする背景には、カーツワイル氏が唱える「収穫加速の法則」がある。
あるイノベーションが別のイノベーションと結びつくと、新たなイノベーションを起こすスピードが加速し、科学技術は線形ではなく、指数関数的に進歩するという法則だ。

ビッグデータ、人工知能、ナノテクノロジー、ロボティクスなど指数関数的に発展する先端テクノロジーを活用することで、既存産業におけるイノベーション速度を加速させ、これまでは難しいと考えられていた地球規模の課題を解決することが可能になるという。

また、このようにエクスポネンシャル・テクノロジーを活用してビジネスを飛躍的に成長させる組織は「エクスポネンシャル・オーガニゼーション」と呼ばれる。
線形の発展経路を遂げた既存組織とは異なり、人工知能やビッグデータを活用することで競合の10倍以上の速度で指数関数的に成長する組織だ。

エクスポネンシャル・テクノロジーによる急速な社会変化

エクスポネンシャル・テクノロジーの活用で、さまざまな既存産業が変革されると考えられているが、シンギュラリティ大学が特に注目するのは、医療、金融、製造の3分野だ。

医療では近い将来、人工知能、ビッグデータ、ロボティクスを活用することで、正確な診断や手術をロボットが行うようになるという。

またナノテクノロジーやバイオテクノロジーなどが加速度的に発展し、人間の寿命も指数関数的に伸びる見込みだ。
カーツワイル氏は10〜15年以内に人類が不老不死になる可能性について言及している。

このように、先端テクノロジーによりイノベーションが進む医療分野は「エクスポネンシャル・メディスン」と呼ばれている。

金融は「エクスポネンシャル・ファイナンス」と呼ばれ、仮想通貨、人工知能、ビッグデータなどが市場を変革するという。

金融分野における主要課題として、ブロックチェーン技術が銀行や金融サービスにどのような影響を与えるのか、仮想通貨へのサイバー攻撃をどう防ぐのか、金融業におけるマシンラーニングの活用などが挙げられている。

「エクスポネンシャル・マニュファクチャリング」と呼ばれる製造分野では、3Dプリント、ロボティクス、人工知能などのテクノロジー活用が進み、人工知能によるデザインや個人レベルでの製造が可能になるなど既存の製造業のあり方が大きく変わると考えられている。

取材・執筆 :

シゲキ的?

いまいち0 いいね!0
エクスポネンシャル

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Keywords

Back Numbers

  • DRONE RACE
  • AI
  • DRONES
  • Motoaki Saito
  • Biohack
  • FUTURE LIFE
  • Singularity World
  • WORK