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第三の「耳」を腕に埋め込んだバイオハッカー#01

サイボーグはもはや、未来の科学の話ではない。

すでに精巧な埋め込み式のチップやセンサーが誕生しており、人間を機械につないでいる。指先に磁石、皮膚の中にLEDライトを埋め込む人もいるほどだ。

今回は、アーティストや科学技術者がこれまでに人間の身体をハックした、驚きの事例を前編、後編に分けて紹介する。

1. 地球上の地震を感知してパフォーマンスに活かすアーティスト 


斬新なダンスを生み出すスペイン出身の振付師であるMoon Ribasは、テクノロジーの力で地球をもっと体感したいと考え、自身の肘に地震を感知する磁気チップをインプラントした。これは、地震活動を追跡するアプリと接続しているため、地震が発生すると震度に応じてインプラントが振動し、その感触をダンスに取り入れているという。

「惑星は毎日絶えず揺れ動いているのです。惑星の力強い自然の動きを別の方法で表現できるなんて素晴らしいと思ったのです」とRibasはQuartzのインタビューで語る。

2. 第三の耳を腕に埋め込んだ男

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オーストラリアのパフォーマンスアーティストStelarcは、自身の身体をリスニングデバイスとして、周囲の状況を世界中の人びとに届けたいと夢見ていた。

ついに彼は、軟骨細胞を培養してつくった耳を左腕につける手術を昨年行った。実際には耳としての機能はまだ備わっていないが、いつかその耳に小型のマイクをつけて、さらにインターネットに接続し、腕から聞こえる音声を世の中にワイヤレスで発信したいと考えている。

3. 手首に暗号化キーを埋め込んだ技術者

鍵をいくつも持ち歩きたくないと考えていたAmal Graafstraは、この問題を解決するため自身とデジタルを融合する設計のインプラントを開発した。彼は、バイオハッキング会社「Dangerous Things」の創立者でもある。暗号化キーを含むNFC対応の小型セキュリティチップを自身の手首に埋め込み、ファイルの暗号解読や二段階の認証を行うことを可能にした。最終的には、これがデジタル財布や、乗り継ぎ切符のようなものに取って換わることを見据えている。

「自分自身でIDを管理するにしても、Facebookに自分のIDを持たせるにしても、いずれにせよ暗号技術の問題と結びついている」と彼はMotherboardに語っている。

4. 色を読み取るアンテナを頭に埋め込んだ色盲の男

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アーティスト兼サイボーグ活動家のNeil Harbissonは、色盲だが頭に埋め込んだアンテナのおかげで色を読み取ることができる。アンテナは色を読み取るチップに接続されており、カメラから色を読み取り、それを頭の中でそれぞれの周波数に転換して、異なる振動を起こすことで色を音として認識する。アンテナを使うことで、彼は赤外線や紫外線など通常の人以上に色を感知できる。

アンテナが常に身体の一部になっているHarbissonは、パスポート写真もアンテナつきだと明かしている。

5. 耳にヘッドホンを埋め込んだ営業マン

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ユタ州在住のセールスマンバイオハッカーであるリッチ・リーは、周囲に気付かれず音楽を聞くことができる。2013年にリーは耳珠の皮膚下に、イヤフォンとなる小さな磁石を移植した。首からかけているオーディオプレーヤーが作る磁場が、移植した磁石に反応し振動すると、音声を生み出す仕組みになっている。

リーの関心はもともと音楽にあったが、現在は異なる分野への関心も示している。
「最近はイヤフォンをスマホのGPSとつなげることを考えている。あとは、シャツのボタンに指向性マイクを仕込めば部屋中の会話を密かに聞くみたいなこともできるんじゃないかな。」上記のように、イヤフォンが今後どう活用されるかは定かではない。しかし、リーは耳以外の部位のバイオハックを始めている。2014年、リーはLovetron9000というバイオハック装置を発表した。男性のペニスに振動機能を持たらす装置である。

出展:Fusion "The 10 craziest things people have implanted in their bodies"

価値観を変えるシゲキメディア

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