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体が変わる旅〜アーユルヴェーダで研ぎ澄まされる五感〜

前回、アーユルヴェーダ施設に到着してどのようなことが主に行われるかについて紹介したが、今回は施設で体験した体の変化。思考さえもポジティブになるその変化を紹介したい。

何もしないことが心地よい午後の時間

トリートメントが終わると、部屋で着替えをし、お昼を食べにレストランへ。お昼もビュッへスタイルで、三食の中で一番豪華な内容。魚料理も選択できる。最初は席が決まっているのだけれど、滞在中に親しくなった人たちとスタッフに頼めば同席できるので、初日とは違い、談笑しながら食事する風景がちらほら見られる。

これもアーユルヴェーダ一人旅の醍醐味だ。本来、出会うことがなかったまるで違うバックグラウンドを持つ人々が、アーユルヴェーダを通してスリランカで知り合い、それぞれがここに至るストーリーを知る。ここでは、一人になりたい時は徹底して一人の時間をもつこともできるし、人恋しくなったら話し相手もいる。そんな絶妙の距離感が心地よい。

食事が終わると時間があえば、ホテルが行うアクティビティーに参加するのもよいし、敷地の外に待ち構えている、トゥクトゥクのドライバーを捕まえて(捕まってともいう)町を観光するのも楽しい。長閑なスリランカの町並みは、どこか昔の日本に似た懐かしい風景が広がり、親しみを覚える。

午後のアフタヌーンティーの時間に海を眺めながらハーバルティーにジンジャークッキーをつまみながら喋るのも楽しい。普段なら海を見ながら、キンキンに冷えたビールを飲むところだが、アルコールの力を借りなくても、海を眺めながら誰かと他愛もない話をし、穏やかに流れる時間を純粋に楽しんでいる自分を知った。

夕方になるとヘルスセンターに自分の薬が用意されているので、それを取りにいく。

夜は7時頃に夕食で、土曜日以外は前菜、スープ、メイン、デザートの4品のコース料理をゆったりと味わう。その後、ビーチを散歩したり、星を眺めたりして、部屋に戻り、薬を飲んで、就寝。

シンプルな生活で五感を研ぎ澄ます

ここでの時間の流れは今までに経験のない特殊なもので、普段だったら時間があると、頭の中でいろいろことを考えすぎて疲れてしまうことが多いのだが、それがまるでない。頭を本当の意味で空っぽにできる、無の時間を過ごせる初めての体験だった。

日本にある生活、家族、友人、仕事、インターネット、テレビ、日常のすべてから切り離されたこの場所で、確かなことは自分が今ここにいる、それだけだ。新しい情報も、ネガティブな話題もない。

喧騒とは無縁な場所で、聴こえてくれる音は、波の音に風で揺れる木々の葉の音、鳥のさえずり。日中は、自然の色彩の鮮やかさに目を奪われ、普段出会うことのない、孔雀や猿などの動物との遭遇に嬉しい驚きがある。夜になると夜空には満点の星が瞬き、蛍のあかりがゆらゆらと揺れ、幻想的な光景が広がる。余計な音がしないから普段聞き逃している自然が奏でる音に耳を澄ますようになり、明かりがない分、暗闇に輝く星の美しさが一層際立つ。電子機器など情報がない分、人との会話に集中できるし、自分の発する言葉に関しても敏感になり、言葉を大事に扱う。

滞在している間、生活がシンプルな分、いつも使わない、意識しない自分の感覚が研ぎ澄まされていくような不思議な感覚に陥った。

アーユルヴェーダのトリートメント、食事、そして自然環境。ここで過ごした二週間で、思考がクリアになり、規則正しい生活のおかげで、不眠症も解消され、長年悩まされた肩こりもよくなり、肌の血色もよくなった。何よりも思考がポジティブになったことが嬉しかった。帰りの空港で、残っていたタバコをためらいなく捨てた。

また、いつもの日常に戻り、ストレスや不摂生な生活で心身が疲れ切って、体がSOSを出す日がいつかくるかもしれない。それでも、大丈夫な気がした。なぜならアーユルヴェーダという対処法を知ることができたからだ。その経験が私の記憶にあるおかげで、安心材料になっている。

どんなに健康に気を使い慎重に生きていても病気を免れるわけではないし、挫折しないわけでもない。自分が危機に直面したとき、どう対処するか、自分の体と心を把握して、自分にとってベストの対処法を知っていることが強みではないだろうか。

自分にとっての休暇は何か。自分が本当の意味で休める場所、心地よい休暇、いい意味で逃避できる場所を一つ持つことをおすすめしたい。

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